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俺たちアルコール依存に明日はない-遠い未来がある-(テキスト版)

パソコンやスマートホンではPDF版をお読みください。それが開かない場合は、以下をお読みください。テキストだけを抜き出しました。殺風景ですが、最も軽い作りになっています。携帯などでも読めます。

○俺たちアルコール依存に明日はない
この著作は約120ページからなります。
このタイトルから約100ページ先がよめますか?
○サブタイトルは
遠い未来がある
○データ
わたしはいくつかの医療機関でアルコール依存の診療とミーティングをやっている。この著作はミーティングで使ったスライドでもある。
それらの場でアルコール依存に限らない人間の「生き様」のようなものを「診」るではなく「見」た気がした。
アルコール依存が語るもの・Yes or no・挙手・沈黙・視線・泣き・笑いがこの著作のデータである。
○参考文献
『記憶をもつ動物の心理学』
『習性をもつ動物の心理学』
『自我をもつ動物の心理学』
NPO法人神戸三宮コムはそれらの翻訳権をOUR-EXISTENCE.NETから取得しています。

○最初に断っておく
これから説明することの多くは、
アルコール依存に当てはまるだけではなく、一般の薬物依存・一般の精神障害・・・に当てはまるだけではなく、
一般の人間に当てはまる。一部は一般の動物に当てはまる。
例えば、以下の文章の中の「アルコール」という言葉を「拒食」「過食」「自傷」、「プライド」 「暴力」「虐待」 「いじめ」 「カネ」「地位」 「権力」 「支配」・・・などの言葉で置き換えても成り立つことが多い。ときにはアルコールという言葉をそれらの言葉で置き換えてみていただきたい。
そんなこともあって、アルコール依存「症」・アルコール依存「者」などの言葉を使わずに、人間or人間機能の習性として「アルコール依存」という言葉を使うことにする。
この著作がアルコール依存に限らない一般の方々に読まれることを願っている。
○アルコール依存とは何か?
一日の中では、アルコールを飲みだしたら止まらない。とことん飲む。酔いつぶれて眠るまで飲む。途中で止めることができない。
一日を超えると、アルコールを飲みだすと、連日飲酒~連続飲酒・・・一生飲酒になる。
仕事・遊びなどがあるときは一時的にアルコールをやめることができる。それらがないときはいつでもアルコールを飲む。例えば、仕事中は飲まないが、仕事が終わると飲む。仕事のない日は朝から飲む。それは連続飲酒。例えば、病院を受診する前ぐらいはアルコールをやめることができる。
仕事・遊び・ 友達・家庭・親・子・夫or妻・彼or彼女・食事・性的活動・・・などよりアルコールが大事である。
アルコールを飲むのに理由がない。楽しかろうが悲しかろうがストレスがあろうがなかろうが忙しかろうが暇だろうが退屈だろうが、飲む。
アルコールの種類は何でもよい。焼酎でもビールでも日本酒でもウイスキーでも・・・  ともかく、アルコールが入っていればよい。つまみ・雰囲気・飲む相手・・・などはあってもなくてもよい。一人でも二人でも・何人でも・・・  ともかく、アルコールがあればよい。
アルコールを飲んだことor飲んでいることor自分がアルコール依存であることorアルコールを飲みだしたら止まらないことを認めないことがある。自分は、アルコールを止めることができ、アルコール依存ではなく、アルコールをやめる必要がない、と思っていることがある。
アルコールを飲んだことor飲んでいることor自分がアルコール依存であることorアルコールを飲みだしたら止まらないことを認めることがある。いつかはアルコールをやめようと思っていることがある。
・・・
○極論を言って、
アルコールをやめようと思うこと自体がアルコール依存である。
アルコール依存以外はアルコールをやめる必要がないと思っている。それはアルコールを飲みだしたら止まらないことはなく、止められるからである。

それはあくまでも極論であって、そんな単純なものではない。
○アルコール依存の原因は?
アルコールそのものがもつ依存性・耐性
ドーパミンなどの神経伝達物質が結合する受容体のサブタイプを決定する遺伝子
人間機能の習性。特に粘着的習性・破壊的習性・自己顕示的習性・支配的習性・・・
アルコールを飲むしかないような社会
    例えば、港町・飲み屋・演歌・・・山谷・釜ヶ崎・・・
・・・
粘着的習性・破壊的習性・自己顕示的習性・支配的習性・・・とアルコールとの関係について後(次回)で詳しく説明する。
○何事にも例外がある。
例えば、
朝~夕は飲まないアルコール依存もいる。
アルコールより性的活動のほうが大事なアルコール依存もいる。
ビールしか飲まないor飲めないアルコール依存もいる。
・・・
○細かいことや例外はあるが、アルコール依存の本質は?
アルコールを飲みだしたら止まらない。連日飲酒~連続飲酒・・・一生飲酒。
だから、アルコール依存はアルコールをやめる必要がある。
「節酒」「機会飲酒(誘われたら飲む・付き合いでは飲む)」では、飲みだしたら止まらず、連日飲酒~連続飲酒・・・一生飲酒になり、結局、節酒にも機会飲酒にもならない。
○そんなことを言うまでもなく、
アルコール依存の多くがそれらのことを知っている。
いつかは断酒しようと思っている。

例えば、
○明日から断酒する。
今日は飲む。
明日から断酒する。
だから、今日はとことん飲む。
人生最後の酒だ。
だから、今までで最大の量を飲む。
今までの最大記録を作る。
○明日から断酒すれば、
肝硬変にならない。
慢性膵炎にならない。
糖尿病にならない。
認知症にならない。
血圧も下がる。
体はだいじょうぶ。

もちろん、これは失敗例だが、意外と当たっている。実際に明日から断酒できれば。問題は実際に明日から断酒できるかどうか。
○明日から断酒して
仕事を探そう。仕事をしよう。
勉強して資格をとろう。
酒以外の趣味・楽しみをもとう。
人間関係を広げよう。
○そんなことを考えていると、
酒がうまい。
人生はこれからだ。
明日からやめれば体もだいじょうぶだし。
自分はまだまだこれからだ。
人生は楽しい。
酒がうまい。
○翌日
翌朝
仕事を探そう。仕事をしよう。
勉強して資格をとろう。
人間関係を広げよう。
昼前
仕事を探そうとしても、すぐに見つからない。なかなか見つからない。 勉強しようとしても、難しい。資格はすぐにとれない。なかなかとれない。
人間関係を広げようとしても、すぐに広がらない。なかなか広がらない。
昼過ぎ
仕事は見つからない。
勉強は難しい。
人間関係は広がらない。そもそも、自分には友達らしい人がいない。彼or彼女もいない。
自分はだめな人間なのか?
自分は一生、このままなのか?
酒飲んで小便たれて糞して酔いつぶれて眠るだけなのか?
○いや、
明日がある。
こんな自分にも明日は来る。
だから、明日から断酒する。
今日は飲む。
酒は今日の分だけ買ってくる。
準備をする。
明日からの食べ物を買っておこう。酒を飲んでいるときは飲み食いできなかった米・野菜・牛乳・・・
○翌朝、既に
仕事は見つからない。勉強は難しい。人間関係は広がらない。
自分は一生、このままなのか?
いや、明日がある。
明日から断酒する。今日は飲む。
となっているアルコール依存もいる。
○明日から断酒する・今日は飲む。
翌日、明日から断酒する・今日は飲む。
翌日、明日から断酒する・今日は飲む。
翌日、明日から断酒する・今日は飲む。
・・・
○・・・を繰り返す。
結局、明日から断酒する・今日は飲むを一生繰り返す。
準備した米・野菜・牛乳・・・は腐っている。
明日から断酒する・今日は飲むで、十代から六十代まで人生の大半を生きてきた人もいる。だがさすがに、十代・二十代は断酒しようと思わない。三十代・四十代では体のことを考えて断酒しようと思うようになる。だから、三十代から六十代まで人生の半分を明日から断酒する・今日は飲むで生きてきた人が多い。
それらを「明日から断酒する・今日は飲む」アルコール依存のパターンと呼ぶことにする。
○明日から断酒する・今日は飲むの変則パターン
何歳から(何月何日の誕生日から)断酒する。
何年1月1日から断酒する。何月1日から断酒する。
2000年1月1日00時00分00秒から断酒する。22年2月22日22時22分22秒から断酒する。
就職したら断酒する。
結婚したら断酒する。子供ができたら断酒する。
離婚したら断酒する。親が死んだら断酒する。
・・・
それらも明日から断酒する・今日は飲むアルコール依存のパターンに含めることにする。
○セレモニーをする人もいる。
明日から断酒するに当たって、セレモニーをしてからorしながら飲む人もいる。
例えば、
友人・知人を集めて明日から断酒すると宣言して宴会をする。
神社や寺に参拝したり墓参りをして明日から断酒すると誓ってから飲む。
滅多に手に入らない地酒を入手して飲む。
生まれ故郷の地酒を入手して飲む。
・・・
それらも明日から断酒する・今日は飲むアルコール依存のパターンに含め、その中の「セレモニーをする」パターンと呼ぶことにする。
○明日から断酒する・今日は飲むのパターンが意外と多い。
少なくとも明日も明後日も・・・一生、飲むつもりで今日、飲んでいる人はほとんどいない。
だから、アルコール依存は今日の酒だけを買ってくる。
明日以降の酒を買ってくる人は少ない。今日の酒が切れれば、今日、買いに行く。コンビニはどこにでもある。いつでも開いている。
明日以降の酒を買ってきたとしても今日、飲んでしまう。
だから、アルコール依存の家には今日の酒しかない。
○なによりも、
明日から断酒する・今日は飲むで実際に明日からアルコールをやめたケースは少ない。
○どうすればよいか?  1-1
明日から断酒する・今日は飲むではなく、
今日、アルコールをやめる。

まずその意味で、
アルコール依存に明日はない。
今日があるだけ。
今日だけでなく明日以降も断酒しようと思ってみよう。
本当は一生、アルコールをやめる必要があるのだが・・・
○だが、
一生断酒する人生は苦痛。

だが、

一生断酒しなければならない・一生断酒しようと思って
一生断酒する人生はもっと苦痛。気が遠くなる。
○今日だけでなく、
明日以降も断酒しようと思っていると、明日から断酒する・今日は飲むへ戻りかねない。

そもそも、アルコール依存は、
今日、アルコールをやめることが難しい。
昼、アルコールをやめることが難しい。
朝、アルコールをやめることが難しい。
○どうすればよいか?  1-2
明日以降も断酒するではなく、
今日、アルコールをやめる。

その意味でも、
アルコール依存に明日はない。
今日があるだけ。
○認めない・回避するパターン
アルコールを飲んだことor飲んでいることor自分がアルコール依存であることorアルコールを飲みだしたら止まらないことを認めないことがある。
自分は、アルコールを止めることができ、アルコール依存でなく、アルコールをやめる必要はない、と思っていることがある。
それらを「認めない」「回避する」アルコール依存のパターンと呼ぶことにする。
○だが、
アルコールを飲んだor飲んでいることを認める必要なない。
アルコール依存であることを認める必要はない。
他人に対して、アルコールを飲みだしたら止まらないことを認める必要はない。
アルコールを飲みだしたら止まらないことに自分の中で直面する必要がある。

○どうすればよいか?  1-3
アルコールを飲みだしたら止まらないことに直面して、
今日、アルコールをやめる。

その意味で、
アルコール依存に他人はない。
自分があるだけ。
○今日ではなく、現在はアルコールをやめてみよう。
一日の中で朝・昼・夕・夜は違う時間である。
太陽の位置が異なる。街の灯りが異なる。開いている店が異なる。人間の動きが異なる。
アルコール依存以外は飲むとしても朝・昼に飲まず夕・夜に飲む。
○アルコール依存では
昼にアルコールをやめても夜に飲むことが多い。
昼は仕事をして夜に飲む人もいる。
仕事のないときは朝から飲む人もいる。それは連続飲酒。
昼にアルコールをやめて、アルコールをやめることに疲れて、夜に飲む人もいる。
昼にアルコールをやめて、よく頑張ったと思って、自分へのご褒美で飲む人もいる。
○惑星・生物・動物・人間・・・の時間は、
同様の一日の繰り返しである。
何故なら、惑星は自転するから。
今日、昼にアルコールをやめて夜に飲めば、
明日も昼にアルコールをやめて夜に飲むだろう。
○それに対して、
今日、アルコールをやめれば、明日もアルコールをやめるかもしれない。
あくまでも「かもしれない」。
その「かもしれない」に賭けてみよう。
アルコール依存はその「かもしれない」に賭けるしかない。
○どうすればよいか?  1-4
現在はアルコールをやめるではなく、
今日、アルコールをやめる。

まず、その意味で、
アルコール依存に現在はない。
今日があるだけ。
○未来に飲もうと思って現在はアルコールをやめてみよう。
いわゆる「飲酒欲求」と、
未来に飲もうと思うことと、
は異なる。
○どこが違うか?
飲酒欲動・飲酒欲求は情動の一種である。
未来に飲もうと思うことは自我の一種である。
アルコールを飲むことは意識的機能の一種である。
○情動「自我をもつ動物の心理学」参照
痛さ・暑さ・寒さ・・・動悸・息苦しさ・・・などを「快不快の感覚」とも呼び
食欲・飲水欲・性欲・群れようとする・・・などを「欲動」とも呼び、
不安・恐怖・期待・・・などを「感情」とも呼び、
勉強したい・仕事をしたい・遊びたい・人と付き合いたい・・・などを「欲求」とも呼び、
それらを「情動」とも呼ぶことにする。
○飲酒欲動・飲酒欲求「自我をもつ動物の心理学」参照
従来「飲酒欲求」と呼ばれてきたものは、快の感覚・酔いへの欲動・飲みたい欲求…などから構成され、単なる欲求より根が深い。それは「自我をもつ動物の心理学」で「飲酒欲動・飲酒欲求」と呼ばれている。
○人間機能の一部は、
人間機能の一部は、情動が生じてすぐに生じるのではなく、
情動が生じて、何者かが~しようと思って、生じる。
例えば、
わたしが、
遊びたくて遊ぶではなく、
遊びたくて、遊ぼうと思って、遊ぶ。
人に会いたくて人に会うではなく、
人に会いたくて、人に会おうと思って、人に会う。
○自我「自我をもつ動物の心理学」参照
「自我をもつ動物の心理学」では詳細に説明されているが、簡略化してみる。
情動が生じて、何者かが~しようと思って、人間機能の一部が生じる。 そこで、~しようと思う何者かを「自我」とも呼ぶことにする。
日常で「わたしは」と呼ばれるものが自我であると考えられて差し支えないと思う。
○意識的機能「自我をもつ動物の心理学」参照
情動が生じて、自我が~しようと思って、人間機能の一部が生じる。
自我が~しようと思って生じることが可能な人間機能を「意識的機能」とも呼ぶことにする。
意識的機能に、
随意運動・イメージの操作・思考・追想・予想・空想・ (直立二足で)歩くこと・(直立二足で)走ること・ (クロール・バタフライなどで)泳ぐこと・話し言葉を話すこと・書き言葉を書くこと・パソコンを打つこと・食事をすること・水を飲むこと・性的活動・アルコールを飲むこと・勉強すること・仕事をすること・遊ぶこと・人と付き合うこと…などがある。 アルコールを飲むこと(飲酒)も意識的機能である。
○止めること・やめること「自我をもつ動物の心理学」参照
自我は、情動を直接的に操作することはできないが、
意識的機能を一時的~持続的・反復的に停止することができる。
例えば、性欲を抑えることは難しいが、性的活動を一時的~持続的・反復的に停止することができる。例えば、ムラムラしたからといって、雑踏でいきなり性的活動に及ぶ人はいない。
自我が意識的機能を、一時的に停止することを「止(と)める」こととも呼び、持続的・反復的に停止することを「やめる」こととも呼ぶことにする。
○アルコール依存でも、
飲酒欲動・飲酒欲求という情動を抑えることは難しいが、アルコールを飲む(飲酒)という意識的機能を止めるorやめることができる。
○それに対して、
自我がアルコールを飲もうと思ってしまうと、もう止まらない。
未来に飲もうと思ってしまうと、もう止まらない。
未来に飲もうと思って、止まったケースはほとんどない。
止まったケースは例えば、
飲もうと思っていた時に急に仕事が入った。
飲もうと思っていた時に急に入院した。
もっとも、それらをアルコールを止めるorやめるとは言わない。
○それどころか、
例えば、
今夜飲もうと思って現在はアルコールをやめていると、既に昼に飲んでいる。
今週の金曜・土曜に飲もうと思って現在はアルコールをやめていると、既に今週の月曜に飲んでいる。
○もっと簡単な例は
明日、飲み会がある。たくさん飲める。今日ぐらいは酒をやめておこう。
明日、病院を受診する。今日ぐらいは酒をやめて、受診が終わってから飲もう。
金曜日に、飲み会がある。思いっきり飲める。水曜・木曜ぐらいは酒をやめておこう。
・・・
○それらを
「未来に飲もうと思って現在はアルコールをやめる」アルコール依存のパターンと呼ぶことにする。
○どうすればよいか?  1-5
未来に飲もうと思って現在はアルコールをやめるではなく、 今日、アルコールをやめる。
その意味でも、
アルコール依存に明日はなく現在はない。
今日があるだけ。
○どうすればよいか?  その1とりあえずまとめ
明日から断酒する・今日は飲むではなく、
明日以降も断酒するではなく、
アルコールを飲みだしたら止まらないことに直面して、
現在はアルコールをやめるではなく、
未来に飲もうと思って現在はアルコールをやめるではなく、
今日、アルコールをやめる。
○断酒に成功している人に付いて行こう
断酒に成功している人の多くは、「なんとかやめてます。先のことは分かりません。」などと言う。「一生、断酒します。」などとは言わない。「もう酒に懲りた。一生やめます。」などと言う人に限ってアルコールをやめることができない。「先のことは分かりません。」などと言う断酒に成功している人の跡を付いて行こう。
○さて
断酒継続すれば“Another life”「もう一つの人生」「別の人生」があると言われるが。
断酒後、どれぐらいで別の人生があるのか?
そもそも、 別の人生はあるのか?
それに答えることができるのは、
アルコール依存の別の人生については、アルコール依存だけ。
しかも、少なくとも数年以上、アルコールをやめているアルコール依存だけ。何故なら、例えば、1年アルコールをやめて別の人生がなくても3年アルコールをやめれば別の人生があるかもしれないから。

一年以上、断酒している方?
二年以上、断酒している方?
三年以上、断酒している方?
・・・
○5年以上断酒している方に聞いてみましょう。
断酒何年何ヶ月ですか?
断酒継続すると別の人生がありましたか?
あったとすれば、どれくらいでありましたか?(何時間?何日?何週?何ヶ月?何年?何年何ヶ月?何十年?何十何年何ヶ月?・・・)
○データ整理中@kurama
○別の人生はありましたか?
A:断酒約20年。まあ、別の人生かどうかは分かりませんが、断酒後、悪い人生があったという感覚はない。気が付きませんでした。
B:断酒5年ぐらい。酒をやめようと思って一生懸命で人生も糞もない。
C:断酒40年以上。(別の人生は?)やっぱり10年か15年(経って)かな。手の振るえが止まった。ものが言えるようになった。お菓子を作れるようになった。
D:断酒22年。(別の人生は?)見た。断酒後すぐに。仕事に行けるようになった。
E:断酒5年ぐらい。(別の人生は?)家族と仲良くなって楽しくなった。3年ぐらいかな。
F:断酒約10年。(別の人生は?)孫もできて楽しくなった(断酒したとき既に孫ができていた。断酒する前から楽しくなった。)
G:断酒5年4ヶ月。(別の人生は?)ありましたね。やめたらすぐです。
H:断酒おおかた5年。ここの病院の受付の扉を開けたときから別の人生があった(断酒する前から別の人生があった。)
○少なくとも以下のことは言える。
5年以上アルコールをやめている人の中で、アルコールをやめている時間を正確に覚えている人は少ない。
5年以上アルコールをやめている人の中で、「別の人生」に限らず、アルコールをやめて誰にでもすぐによいことがあるわけではない。
○別の人生に限らず、
アルコールをやめて誰にでもすぐによいことがあるわけではない。
アルコールをやめて誰にでもすぐによいことがあると思っていると、すぐによいことがないことが分かったとき、明日から断酒する・今日は飲むに戻りかねない。
○アルコールをやめても、
仕事はすぐに見つからない。どんな人間でも就職難。
勉強は長く難しい。資格をとるのは容易ではない。これさえあればという万能の資格はほとんどない。
趣味や楽しみはすぐに広がらない。
人間関係はすぐに広がらない。
○アルコールをやめても、
今まで酒で酔いつぶれて眠っていた。急に酒をやめれば眠れないのは当然。
断酒一日目は全く眠れない。
断酒二・三日目はほとんど眠れない。
断酒七日目にはなんとか眠れるようになる。
○アルコールをやめても、
肝機能などはすぐに正常化しない。
断酒後、しばらくは離脱(禁断症状)が起こる恐れがある。
明らかな離脱はなくても、しばらくは身体症状が続く。特に、手足のしびれなどの神経症状。下痢・便秘などの消化器症状。
明らかな離脱はなくても、しばらくは精神症状が続く。特に焦燥・不安・抑うつ気分・不眠。
○アルコールをやめても、
今まで酒で紛らわしてきた不安。不安は増大する。
特に、今まで酒で紛らわしてきた対人不安。対人不安は増大する。今まで酒があったから楽しく人と付き合えた。
酒を飲んで騒ぐとおもしろいヤツだと言われてきた。酒を飲んで騒ぐと彼or彼女にもてた。酒なしですぐに楽しく人と付き合えるわけがない。酒なしですぐに人間関係を広げられるわけがない。
○アルコールをやめても、
仕事・勉強のし直し。
趣味・楽しみの作り直し。
人との付き合い方のやり直し。
つまり、習性の再形成

そんなことがすぐにできるわけがない。
○だが、
アルコール依存に限らず、人間が生きるためには目的が必要である。
アルコール依存にも目的が必要である。
アルコールをやめるためにも目的が必要である。
○だが、
特定の思想・宗教・社会から与えられる目的に限る必要はない。
日常的な目的もある。
例えば、この前お聞きしたとおり、仕事に行く、孫の顔を見る、家族と仲良くする、お菓子を作る、酒をやめるのに一生懸命で人生も糞もない・・・
それらが日常的な目的である。

「人生も糞もない」と言われた方では酒をやめることそのものが目的になっている。
○どうすればよいか?  1-6
アルコールをやめて誰にでもすぐによいことがあるとは思わずに、
特定の思想・宗教・社会から与えられる目的に限らず、
目的に向かって、
今日、アルコールをやめる。

その意味で、
アルコール依存に特定の思想・宗教・社会はない。目的があるだけ。
○どうすればよいか?  その1とりあえずまとめ
明日から断酒する・今日は飲むではなく、
明日以降も断酒するではなく、
アルコールを飲みだしたら止まらないことに直面して、
現在はアルコールをやめるではなく、
未来に飲もうと思って現在はアルコールをやめるではなく、
アルコールをやめて誰にでもすぐによいことがあるとは思わずに、
特定の思想・宗教・社会から与えられる目的に限らず、
目的に向かって、
今日、アルコールをやめる。
○アルコール依存に限らず、「自我をもつ動物の心理学」参照
人間機能は粘着・破壊・自己顕示・支配・陥る習性の回避・陥る習性の取り繕い・・・などを含む。
粘着
他人から愛されたい・他人から離れない・他人を離さない・・・
破壊
他人や物を破壊するだけでなく、自分を破壊することを含む。
自己顕示
例えば、自慢話をする・自分の過去の遍歴を語る・格好を付ける・・・
支配
例えば、仕切る・ポジションをとる・離さない・横取りする・・・
○陥る習性の回避・陥る習性の取り繕い「自我をもつ動物の心理学」参照
陥る習性の回避
例えば、未熟な対人機能習性に直面することは不安・残念・自己嫌悪などの苦痛を生じる。そこで、未熟な対人機能習性orそのイメージを回避する。
陥る習性の取り繕い
例えば、未熟な対人機能習性を隠すために、引きこもるだけでなく、努めて明るく振舞う・バリアを張る・人が近寄り難い雰囲気を作る。
・・・
○習性「習性をもつ動物の心理学」参照
「習性」については、「習性をもつ動物の心理学」で詳しく説明されているが、日常・生物学で習性と呼ばれているものが習性であると考えられて差し支えないと思う。
人間機能の習性は粘着的習性・破壊的習性・自己顕示的習性・支配的習性・・・などを含む。
人間は粘着的習性から粘着し、破壊的習性から破壊し、自己顕示的習性から自己顕示し、支配的習性から支配・・・する。
それらの習性によって自他ともに持続的・反復的な苦痛が生じる。
例えば、本人は不安になり孤立し孤独・自己嫌悪に陥る。周りの人間はうんざりする。例えば、破壊的習性によって社会は損害を被る。
○習性の大きさ「習性をもつ動物の心理学」参照
だが、人間は誰でもそれらの習性を大なり小なりもつ。問題はそれらの習性の大きさであり、粘着・破壊・自己顕示・支配・・・などの人間機能の強さ・頻度である。
それらの習性が形成されることによって自他の苦痛は大きくなり、
それらの習性が減退することによって自他の苦痛は小さくなる。
減退というと悪いイメージがあるが、この場合はそうではない。
○陥る機能・陥る習性「自我をもつ動物の心理学」参照
だが、粘着・破壊・自己顕示・支配・・・ などの機能・それらの習性は自ずからor相互に機能し、それらの習性は減退せず、形成され続け、自他の苦痛はますます大きくなり持続・反復する。
そこで、「自我をもつ動物の心理学」で、
それらの機能は「陥る機能」と呼ばれ、
それらの習性は「陥る習性」と呼ばれている。
○さて、アルコールを飲むと誰でも、
強く、粘着・破壊・自己顕示・支配・・・する。
例えば、
アルコールが止まらないではなく、話しが止まらない。普段は大人しい人がよくしゃべる。自慢話しをする。自分の過去の遍歴を語る。人の悪口を言う。上司をこき下ろす。人を離さない。♪今夜は帰らない帰りたくない♪  一次会→二次会→三次会。カーネルサンダースを持って帰る。道頓堀川に飛び込む放り込む。

♪今夜は帰らない帰りたくない♪(「氷雨」作詞:とまりれん)を
♪今夜は帰らない帰したくない♪にしてくれたほうが引用しやすかった。
○酔いが覚めると、
粘着・破壊・自己顕示・支配・・・が弱くなる。
例えば、
前のページのようなことがあっても、翌朝、ケロッとしている。何事もなかったかのように仕事をする。昨夜、こき下ろした上司と何事もなかったかのように話しをする。
○アルコール依存が、
連日飲酒・連続飲酒・・・するとき、
強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・が続く。

例えば、翌朝、
昨夜、自分が何を言ったか
覚えていないとき、探る尋ねる問い詰める。
覚えているとき、弁解する。
○アルコールをやめても、
数日は強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・が続くことがある。その数日の目安は5日。
もしも、数日以内に、粘着・破壊・自己顕示・支配・・・が弱くなれば、
強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・の原因はアルコールという物質だったことになる。
○それに対して、
しばらく経っても、強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・が続くとすれば、
強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・はそれらの習性(陥る習性)が原因だったことになる。
つまり、単なるアルコールではなく、陥る習性に根ざしていたことになる。
○強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・
の原因が陥る習性であるとき、陥る習性は
アルコールによって形成された陥る習性
アルコール以外によって形成された陥る習性に
に大別される。
アルコールによって形成された陥る習性は、アルコールをやめれば、数年で減退する。
それに対して、
アルコール以外によって形成されたそれらの習性は簡単に減退しないように見える。
○回避・直面「自我をもつ動物の心理学」参照
「自我をもつ動物の心理学」では回避・直面について詳しく説明されているが、わたしは簡略化してみる。
自我が苦痛を生じるものorそのイメージを遠ざけるor避けるor迂回することを「回避」とも呼び、
自我が苦痛を生じるものorそのイメージに近づくことを「直面」とも呼ぶことにする。
○陥る習性に直面すること「自我をもつ動物の心理学」参照
陥る習性に直面することは苦痛を生じる。
だから、自我は陥る習性を回避する。
だが、陥る習性を回避するばかりしていると、苦痛が生じる。
例えば、不安になり孤立し孤独・自己嫌悪に陥る。
そこで、
自我は陥る習性を回避しつつ、ときに陥る習性に直面する。
それによって陥る習性は減退していく。
○だが、「自我をもつ動物の心理学」参照
だが、陥る習性は、
陥る習性を回避する習性
陥る習性を取り繕う習性
を含む。
それらが大きいとき、
陥る習性を回避する習性によって、自我は陥る習性を回避し陥る習性に直面することができず、陥る習性は一向に減退しない。
陥る習性を取り繕う習性によって自我は陥る習性に中途半端に直面するだけで、陥る習性は減退しない。
つまり、悪循環である。
○だが、一般にアルコール依存の
陥る習性を回避する習性・陥る習性を取り繕う習性は他の精神障害などと比較して小さい。
だから、アルコール依存は比較的スムーズに陥る習性に直面し、アルコールをやめて数年経てば、陥る習性が減退する。
簡単に言えば、アルコール依存はアルコールさえやめればなんとかなる。
○だから、
アルコール依存は自然・社会に適応し生存競争を勝ち抜く。
だから、アルコール依存の遺伝子はなくならない。
それは、アルコール依存がアルコールを飲み続けたとしても、子孫を残す20歳~40歳頃にはまだ性的機能が低下していないからでもある。
○ただし、「自我をもつ動物の心理学」参照
陥る習性が減退するためには、
自我がそれらの習性に直面するだけでなく、
自我が直面したそれらの習性が記憶・更新され、
自我が記憶に基づいて
持続的・反復的に粘着・破壊・自己顕示・支配・・・などの陥る機能を持続的・反復的に停止する、
つまり、やめる
必要がある。
○忘却
アルコール依存をもつ人間の自我は、アルコールによってそれらの習性にストレートに直面するが、
自我が直面したそれらの習性がやはりアルコールによって、記憶・更新されず、忘却される。忘れ去られる。
○また、
強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・が続くことが、
アルコール依存がアルコールを飲み続けアルコールをやめることができない一つの原因である。
強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・に耐え切れずアルコール依存はアルコールを飲み続ける。
そして、アルコールを飲み続ければ、アルコールによって強い粘着・破壊・自己顕示・支配・・・が続く。
つまり、悪循環である。
○どうすればよいか?  1-7
忘れ去ってきた習性にときには直面して、
今日、アルコールをやめる。

いつも直面するではなく、ときには直面して、

その意味でだけ、
アルコール依存に明日があり未来がある。
○だが、
それはアルコール依存に限らない。
粘着的習性・破壊的習性・自己顕示的習性・支配的習性・・・などの陥る習性を回避しつつ、ときにはそれらの習性に直面する。
その意味でだけ、わたしたち人間に明日があり未来がある。
その意味でだけわたしたち人間に
○どうすればよいか?  その1まとめ
明日から断酒する・今日は飲むではなく、
明日以降も断酒するではなく、
アルコールを飲みだしたら止まらないことに直面して、
現在はアルコールをやめるではなく、
未来に飲もうと思って現在はアルコールをやめるではなく、
アルコールをやめて誰にでもすぐによいことがあるとは思わずに、
特定の思想・宗教・社会から与えられる目的に限らず、
目的に向かって、
忘れ去ってきた習性にときには直面して、
今日、アルコールをやめる。
○さて、これまでは
アルコール依存の原因として、人間機能の習性に重点をおいてきた。
もちろん、アルコール依存の原因として自然・社会もあり、遺伝子・遺伝子機能もある。
アルコールは薬物の一種であり物質の一種であり自然の一部である。
アルコール依存に限らず人間に限らず生物は自然の中で生存する。
人間は人間の社会の中で生活する。
○アルコールは薬物である
アルコールは麻薬(モルヒネ・・・)・覚醒剤・シンナー・・・などと同様の依存性の強い薬物である。
というより、アルコールは覚せい剤・シンナーなどを凌ぎ麻薬に匹敵する精神依存・身体依存(離脱)の強い薬物である。
アルコールの空間的・時間的広がりを考慮すると、
アルコールは史上最強の薬物である。
○もちろん、身体への害がある
肝障害→肝硬変・食道静脈瘤破裂(血を吐く)
慢性膵炎→糖尿病
神経障害→認知症
高血圧→動脈硬化→心筋梗塞・脳梗塞
性的機能の低下
・・・
○離脱(禁断症状)もある
手指振戦・焦燥・抑うつ気分・不安・不眠・けいれん・幻覚・妄想・・・
だが、すべてに離脱が出るわけではない。
けいれんまで起こすのは1%以下。幻覚・妄想はもっと少ない。昔から言われてきた手足に虫が這っているような体感幻覚はほとんどない。
意外と離脱を恐れることはない。
離脱はアルコールを飲み続ける言い訳であることもある。
離脱のピークはアルコールをやめた後の24時間~72時間。
三ヶ月アルコールをやめていると離脱が出る恐れはほとんどなくなる。
○他の精神障害との関連もある。
反復性うつ病性障害・統合失調症・不安障害・解離性障害・人格障害・摂食障害・・・などの他の精神障害との関連もある。
例えば、うつ病エピソードでやるせない抑うつ気分・不安・不眠・・・などをアルコールで解消しようとする。
それらについては別の機会に詳しく説明する。
○遺伝もある。
遺伝がすべてというのではない。
すべてではないが、遺伝が60%以上を占める。
アルコール依存に限らず、遺伝を背負って生きるのが人間である。遺伝が90%以上であるとしても、残る数%をあがくのが人間である。
○原因としての社会もある。
社会がすべてというのではない。
そもそもアルコールを発見したのは人類。
アルコールの製造法を発明したのは人類。
アルコールを製造・販売するのは企業。
客にアルコールを飲ませて成り立つ仕事もある。
アルコールを飲むしかない地域社会もある。例えば、港町・飲み屋・演歌・・・山谷・釜ヶ崎・・・
・・・
○結果としての社会もある。
人間関係の崩壊
特に、家族関係の崩壊
子供たちへの影響
生活保護費の増大
医療費の増大
・・・
○アルコールに対抗する自然・人間・社会もある。
人や社会に頼る・依存するというのではない。
アルコールに対抗する自然・人間・社会もある。
例えば、断酒会・AA・・・抗酒薬・断酒補助剤・・・。
それらを利用してアルコールに対抗する。
○どうすればよいか?  その2
まず、六週間入院+六週間毎日通院、または、三ヶ月入院、または、六週間毎日通院。
三ヶ月経てば離脱が生じる可能性はほとんどなくなる。肝機能なども正常化する。
三ヶ月が目安。
○どうすればよいか?  その3
朝、まだアルコールをやめようと思っているうちに抗酒薬・断酒補助薬を飲んでおく。入院・通院では処置室で飲む。
アルコールという薬物に抗酒薬・断酒補助薬という薬物で対抗する。
抗酒薬は
エチルアルコール⇒アセトアルデヒド⇒酢酸
の分解のうちのアセトアルデヒド⇒酢酸の分解を阻害する。もう少し詳しく言うと、アセトアルデヒドを酢酸に分解する酵素にへばりついて役立たずにする。
簡単に言えば、酒に弱い人になる。
酒に強いからアルコール依存になるのであって、酒に弱ければアルコール依存にならない。
断酒補助薬は飲酒欲動・飲酒欲求を抑えるが、完全に抑えるのではない。あくまでも「補助」である。また、その補助の程度に個人差がある。
いずれにしてもそれらの薬物は万能ではない。
○どうすればよいか?  その4
低栄養状態のとき、神経系の障害があるとき、離脱が起こる恐れが強いときなどは、
点滴or静注をしておく。
そうしながら、同じ体験をもつ人々と過ごす。
ゆったりと座ってor横になって。
○どうすればよいか?  その5
眠れなくて飲みそうなときは睡眠薬(睡眠導入剤)を使う。
イライラして飲みそうなとき、不安で飲みそうなときは、抗不安薬を使う。
うつ状態では抗うつ薬を使う。幻覚・妄想などの離脱があるときは抗精神病薬を使う。けいれんなどの離脱があるときは抗けいれん薬を使う。
現在の睡眠薬・抗不安薬の主流はベンゾジアゼピン系であり、そのような睡眠薬・抗不安薬は昔の睡眠薬などと比較すると依存性・耐性が少なくなった。だが依存性・耐性はある。また、それらに限らず、すべての薬に肝障害・胃炎・便秘・下痢・・・などの副作用がある。だが、アルコールの依存性・耐性・副作用よりはるかに少ない。
それらの薬物を利用してアルコールという薬物に対抗する。
○そして・・・
もはや語るまでもないだろう。
○どうすればよいか?  その6
ミーティング・断酒会・AA・デイケア・作業所・・・などに参加する。一人でアルコールをやめるには無理がある。一人では寂しい。おもしろくない。人と一緒にいるほうがいい。同じ体験をもつ人となら少しは分かり合える。黙っていても少しは分かり合える。何もよく分かり合えるというのではない。よく分かり合えるなどと期待しないほうがいい。同じ体験をもたない人と比較するとより分かり合える。話をしたくなったら話をすればいい。話をしたくなければ黙っていればいい。ただ、同じ体験をもつ人と一緒にいるだけ。
○だが、
最も重要なのは前述の「どうすればよいか? その1」である。

端的に言って、
俺たちアルコール依存に明日はない。
遠い未来がある。
○泪橋 泣くに泣けない  交差点
江戸時代に罪人が渡って刑場に入ったと言われ、
漫画で明日のジョーが逆に渡ってリングに上った
泪橋。
泪橋を逆に渡ることが逆転の象徴になることがあった。
橋は今はない。
交差点とツリーがあるだけ。
橋や逆転はなくても
交差点を渡ると、
○日が昇る@sanya
○日が沈む@kamagasaki
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