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時間的広がりによる動詞の分類

[0]分類

動詞
 状態的=状態動詞[1]
 非状態的=動作動詞[2]
  完結的=動作完結動詞[2-1]
   瞬時的=動作瞬時完結動詞[2-1-1]
    反復可能=動作瞬時完結反復可能動詞[2-1-1-1]
    反復不可能=動作瞬時完結反復不能動詞[2-1-1-2]
   非瞬時的=動作非瞬時完結動詞[2-1-2]     切迫完結=動作切迫完結動詞[2-1-2-1]     緩徐完結=動作緩徐完結動詞[2-1-2-2]
  非完結的=動作非完結動詞[2-2]

[1]状態動詞

[1]ある程度の時間、継続するものを表す動詞を「状態動詞」と呼べる。have, live, know, love, see, hear, resemble など。それ自体が継続するものを表すので、同じく継続するものを表す進行形には基本的にならない。この種の動詞が進行形になるときは特別な意味(推移、一時的状態など)を表す。また、完了形で継続、経験を表し、完了、結果を表さない。また、基本的に完了進行形にもならない。

×I am having two brothers.→
〇I have two brothers.
私には兄弟が二人いる。

×I have been knowing her for years.
〇I have known her for years.
私は何年も彼女と知り合いである。

期間を表す副詞句によって修飾されえ、時点を表す副詞句によって修飾されえない。

×I loved her at ten O'clock.→
〇I loved her for a while.
私はしばらくの間、彼女を愛していた。

[1-1]進行形では推移、一時的な状態などの継続以外の特別な意味を表す。

She is resembling her mother more and more.(推移)
彼女はますます母親に似てきている。

He is living in New York.(一時的状態)
彼は今、ニューヨークに住んでいる。

[1-2]動詞が基本的に状態的動詞だが、非状態的な別義をもつことが多く、そのような別義では進行形になりえる。

He is just having dinner.(持つという意味の have は状態動詞だが、食べるという意味の have は動作動詞)
彼は夕食の最中です。

She is seeing the professor about her research.(見えるという意味の see は状態動詞だが、会うという意味の see は動作動詞)
彼女は研究のことで教授と会っている。

Which judge is hearing the case.(聞こえるという意味の hear は状態動詞だが、審問するという意味の hear は動作動詞)
どの裁判官がその事件を審理しているのですか。

それに対して、以下は状態動詞

×I am hearing that she passed the exam.→
〇I hear that she passed the exam. 彼女は試験に合格したそうだ。

[2]動作動詞

[2-1-1-1]動作瞬時完結反復可能動詞。瞬時に完結してしまい、反復可能な動作を表す動詞。jump, hit, kick, push など。継続するものを表せないが反復するものを表しえるので、進行形と単純完了形と完了進行形で動作の反復を表す。

She was jumping with joy.
彼女は喜びで飛び跳ねていた。

He has /sneezed/been sneezing/ for an hour.
彼は一時間、くしゃみを繰り返している。

[2-1-1-1-1]反復を表す場合に期間を表す副詞句によって修飾されえる。

I was pushing the button for minutes.(私は数分、ボタンを押し続けた。

[2-1-1-2]瞬時に完結してしまい反復が不可能な動作を表す動詞。reach, explode など。継続するものも反復するものも表せないので、進行形、完了進行形にならず、完了形では継続を表さず、完了、結果、経験だけを表しえる。期間を表す副詞句によって修飾されえず、時点を表す副詞句によってのみ修飾されえる。

I reached the top at noon sharp.
私はちょうど正午に頂上に到達した。

[2-1-1-2-1]ただし、複数主語では「それらが次々と~する」という反復に準じる意味を表し、進行形、完了進行形になりえ、完了進行形で期間を表す副詞句によって修飾されえる。

Mines were exploding.
地雷が次々と爆発していた。

Many people have been reaching the top for hours.
多くの人々が何時間も次々と頂上に到着している。

[2-1-2-1]動作切迫完結動詞。瞬時に完結しないが、急に完結する動作を表す動詞。単純完了形で完了、結果、経験を表す。進行形で「~しかけている」という完結への接近を表す。

My grandfather is dying.(完結への接近)
祖父は臨終の間際だ。

The helicopter is landing.(完結への接近)
ヘリコプターは着陸しかけている。

[2-1-2-2]動作緩徐完結動詞。完結するが、緩徐に完結する動作を表す動詞。単純完了形で完了、結果、経験を表す。進行形で動作の継続を表す。

I was writing a letter to her when she came.(継続)
私は彼女が来たとき彼女への手紙を書いていた。

I have been writing a letter for an hour.(継続)
わたしは1時間、手紙を書いている。

I have just written the answers to them.(完了)
私はそれらへの返信を書き終えたところだ。

I have written that kind of document.(経験)
私はその手の書類を書いたことがある。

[2-2]動作非完結動詞。動作が完結することが明白でない動詞。完了進行形にしなくても単純完了形で継続を表す。動作緩徐完結動詞としての意味と動作非完結動詞としての意味の両方をもつ動詞は多い。例えば、teach について、ある人にある科目の単元を教えるのは動作緩徐完結動詞である。それに対して、学校で教師として仕事をするのは動作非完結動詞である。

I have taught her the unit.(完了、この場合の teach は動作緩徐完結動詞)
私は彼女にその単元を教えた。

I have taught French in this school for ten years.(継続、この場合の teach は動作非完結動詞)
私はここで十年間、フランス語を教えてきた。

補足1完了形で経験を表す動詞

ほとんどの動詞の完了形が経験を表しえる。ただし、die, drown, be killed, be hung などの死によって完結する動詞では経験の意味は不死身の化け物の経験談などで出てくるに過ぎない。

I have lived in New York for three years.
/私は三年間ニューヨークに住んだことがある(経験)/私は三年間ニューヨークに住んでいる(継続)/。
それらのどちらの解釈も可能。liveは状態動詞。

I have taught English at that school.
/私はその学校で英語を教えたことがある(経験)/私はその学校で英語を教えてきた(継続)/。
それらのどちらの解釈も可能である。この場合の teach は動作非完結動詞である。

I've been electrocuted once, hung twice, and ... 電気椅子が一回、絞首刑が二回ある。それと...。
不死身の化け物の会話であり、虚構である。

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