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接続詞

[1]接続詞総論

[1-1]等位接続詞と従位接続詞。前者は、対等な関係で句と句、節と節、文と文を結び、後者は、節、文(A)に他の節、文(B)の全体または部分を修飾させる、または、節、文(A)を他の節、文(B)の要素とする。このとき、(B)を主節と呼び、(A)を従位節と呼ぶ。

He speaks as if he knew everything.(従位接続詞 as if は、節 he knew everything に動詞 speak を修飾させる)
彼はあたかもすべてを知っているかのように話す。

I know that he tends to speak in that way.(従位接続詞 that は、節 he speaks in that way を 節 I know の目的語とする)

私は彼がそのように話す傾向にあることを知っている。

[1-2]等位接続の文法的条件。節と節または同種の品詞句を結ばなければならない。

×He is clever and a salesman.(形容詞句と名詞句だから×)
〇He is clever and is a salesman.(動詞句と動詞句だから〇)
彼は賢くセールスマンだ。

〇We are here and out of that bloody place.(副詞句と副詞句だから〇)
私たちはここに居てあの血なまぐさい場所から抜け出している。

〇He was questioned by the FBI but not charged for lack of evidence.(動詞句の中の be 動詞を除く構成要素同志だから〇)
彼はFBIの尋問を受けたが、証拠不足のため告訴されなかった。

〇The CIA tried to operate both for the hostages' safety and to keep the information a secret, which had been classified.(前置詞句と不定詞の違いはあってもどちらも副詞句だから〇)
CIAは人質の安全を守るとともにその情報を秘密にしようとした。国家機密だったから。

[1-2-1]文法的条件は上の条件を超えない。例えば、動詞句であれば、受動態と能動態を結ぶ、異なる時制を結ぶ等は許される。また、例えば、名詞句であれば可算名詞と不可算名詞を結ぶ、単数形と複数形を結ぶ等は許される。

In spite of Nixon's denial of guilt of Watergate, he was accused of obstructing justice and faced impeachment.(was accused... という受動態と faced ... という能動態を結んでいる)
ニクソンのウオーターゲートにおける有罪の否認にも係らず、彼は司法妨害で告訴され、弾劾される羽目になった。

He had heard she would be lecturing in Paris that month and wanted to discuss something with her while she was there.(had heard という過去完了形と wanted という過去時制を結んでいる)
彼は彼女がその月、パリで講演をする予定だと聞き、彼女がパリにいる間に彼女とあることを討論したいと思った。

I received a letter from Brezhnev. This letter had the character of an ultimatum, warning Poland not to change its structure and policies.(structure という単数形と policies という複数形を結んでいる)
私はブレジネフから一通の手紙を受け取った。その手紙は最後通牒の性質をもっており、ポーランドにその(支配)構造と政策を変えないよう警告していた。

[1-2例外1]/命令文/名詞句/ /and/or/ 節。これは等位接続詞は文法上等価のものを結ぶという規則の例外である。意味的には/If/when/after/ ...(not)..., .... に等しい。and, or の章で詳述する。

[1-2例外2]平叙文 and /名詞句/副詞句/。that, that's などが省略されている。and の章で例文を挙げる。

[1-3]文接続と句接続。節と節の接続においては共通項はまとめられる。だが、意味においてはまとまらず、それも①文接続に含まれる。それに対して、意味においてまとまる句の接続を②句接続と呼ぶ。know, see, tall, young のような個体の個別的な機能、属性しか表さない動詞、形容詞については①文接続しかなく、②differ, kiss, meet, similar, identicalのような複数のものの関係や共同的な機能、属性を表す動詞、形容詞については②句接続が可能である。
He (have a cold) and she have a cold.(①文接続。二人のそれぞれが風邪を引いている)
彼と彼女は風邪を引いている。

He (are erudit) and she are erudite.(①文接続。二人のそれぞれが博学である)
彼も彼女も博学だ。

A bus and a truck collided.(②句接続。共同的な機能)=
A bus collided with a truck.
バスとトラックが衝突した。

×A truck and a house collided.
×A truck collided with a house.
×A truck crashed with a house.
A truck crashed into a house.
トラックがドカンと家に衝突した。

上の文のように一方が能動的であり他方が受動的であるなど、共同の機能、属性と言えないとき、句接続は不能である。

This book and that one are similar.=(②句接続。二つの物の関係を表す)
この本とあの本は似ている。

This book is similar to that one.
この本はあの本に似ている。

John and Bill are good friends.(②句接続。二人の関係を表す。友達になるのは二人の共同的機能ともとらえられる。friends はいわゆる「相互複数」(名詞の章参照)である)=
John is a good friend of Bill('s).
John is good friends with Bill.
×John is a good friend with Bill.
ジョンとビルは親友だ。

[1-4]従位節の機能的分類

①名詞節:主節の主語、補語、動詞と前置詞の目的語となる
②形容詞節:主節の中の名詞節を修飾または叙述する
③副詞節:主節の全体またはその中の動詞句または動詞を修飾する

[1-4-1]名詞節。名詞節を導くのは(1)that, whether, if という接続詞、(2)who, what, which などの疑問詞、(3)what, where, when などの先行詞を含む関係詞である。言い換えると、名詞節になりえるのは(1)that節、whether節、if節、(2)疑問詞節、(3)先行詞を含む関係節である。

The problem is which way is the shortest.(2)
問題はどの道が最も近いかだ。

I walked over to where he sat.(3)
私は彼が座っているところまで歩いて行った。

[1-4-2]形容詞節。形容詞節を導くのは(1)先行詞を含まない関係詞、(2)一部の接続詞である。言い換えると、形容詞節になりえるのは(1)先行詞を含まない関係詞節、(2)一部の接続詞が導く節である。

It was a crisis for which she was totally unprepared.(1)
それは彼女が全く予想していない危機だった。

The day after you left was stormy.(2)
君が去った日は嵐だった。

[1-4-3]副詞節。副詞節を導くのが通常の、従位接続詞の用法である。副詞節は次のように分類できる。

①文全体を修飾する
②動詞句または動詞を修飾する
[1-4-3-1]文全体を修飾する副詞節の特徴

①主節が否定文のときでも、否定語を含む文全体を修飾するので、副詞節は否定語の作用領域に入らない。
②文全体を修飾するので、強調構文の焦点になれない。
③疑問文の焦点になれない。
④動名詞に含まれない。
⑤副詞節を主節の後ろだけでなく前にも置ける。
⑥主節の主語と副詞節の主語が同一のときは副詞節の主語+be動詞を省略できる。

He's not coming to class, because he is sick.①
彼は病気だから授業に来ない。

それに対して、because節が動詞節を修飾すると、否定の影響を受け、以下のような意味になる。

He's not coming to class because he is sick.
彼は病気だからといって授業に来ないわけではない(他に理由がある)。

以下、文修飾の例に戻る。

Whether you believe or not, it's true.⑤
信じようが信じまいが、それは本当だ。

Once (it is) deprived of oxygen, the brain dies.⑤⑥
一度酸素を奪われると、脳は死ぬ。

[1-4-3-1-1]複文の中には、副詞節が修飾する主節において、/I say/I ask/などが省略されているものがある。そのときも、副詞節は文全体を修飾する。

(I say) There's food in the fridge, if you're hungry.
お腹が空いているなら(言っておきますが)、冷蔵庫に食べ物があります。

If it's not rude to ask, (I ask you) what made you decide to leave Apple?
ぶしつけでないなら(聞きますが)、何故あなたはアップルをやめたのですか。

(I ask) What does the word mean, since you're so clever.
君は非常に賢いから(聞くんだけど)、その語はどういう意味なの。

(I say) she is happy, in case you're wondering.
どうかなと思っているなら(言うけど)、彼女は幸せだよ。

それらに対して、以下は通常の複文である。

He'll take his umbrella in case it rains.
彼は雨が降れば傘をもっていくだろう。

[1-4-3-2]動詞句、動詞を修飾する副詞節の特徴

①修飾する動詞句、動詞が否定語の後に来るので、否定語の作用領域に入る。
②強調構文の焦点になれる。
③疑問文の焦点になれる。
④動名詞に含まれうる。
⑤主節の前におけない。

I didn't get up before the sun rose.
私は日が昇る前には起きなかった。①

It was before the sun rose that I get up.②
私が起きたのは日が昇る前だった。

Did you get up before the sun rose?③
あなたは日が昇る前に置きましたか。

I was irritated by their treating us as if we /were/had been/ children.④
私は彼らが私たちを子供のように扱うことにいらいらした。

[2]等位接続詞 and

[2-1] and で連結される項は、(0)文法上等価でなければならない、①通常、語調の関係上、音節の短いものが先に来る。②数学的物理的順序によることがある。③社会的文化的優位によることがある。④後続が先行に従属することがある。つまり、文法上は等価だが、意味的には主従があることがある。⑤三つ以上の項があるとき、最後の連結部だけに and を入れる。

I am a student and should study hard.(0)(動詞句と動詞句)
私は学生であり、勉強に熱心でなければならない。

a black and yellow insect.①
黒と黄色の昆虫

old and new③
新旧

Bread and butter④
バター付きパン

ladies and gentleman③
紳士淑女

イングランドで、ladies は貴族の夫人を指し、gentry より上の階級だった。

[2-2]語句 and 同一の語句の意味。①動作完結動詞の場合は反復を②動作非完結動詞の場合は継続を表す。③名詞の場合は種々雑多なことを表す。

They knocked and knocked.①
彼らはノックし続けた。

She ran and ran.②
彼女は走りに走った。

There are books and books.③
本にもいろいろある。

[2-3]平叙節 and 平叙節の意味。

①同時生起:while - と意味的には等しい。
②継起:and の後に then などを挿入するとより明確になる。
③因果関係、理由:and の後に therefore などを挿入すると明確になる。
④対比:but に置き換えると明確になる。

He sang and she played the piano.①=
He sang while she played the piano.
彼は歌い彼女はピアノを弾いた。

I woke up and got out of bed.②=
I woke up and then got out of bed.
私は目覚めてベッドを出た。

She was sick and took some medicine.③=
She was sick and therefore took some medicine.
彼女は病気だったので、薬を飲んだ。

I am candid, and she is secretive.④=
I am candid, but she is secretive.
私は率直だが、彼女は秘密をもちがちだ。

[2-4]/命令文/それに類似のもの/名詞句/ and 節。これは等位接続詞は文法上等価のものを結ぶという規則の例外の一つである。意味的には/If/when/after/ ...(not)..., .... に等しい。その意味を以下のように区別できる。

[2-4-1]/命令文/それに類似のもの/名詞句/ and 平叙節の形で、If -, - と等しいが、脅しとなることが多い。and の後の平叙節には will が入ることが多い。

Another step, and I'll shoot.=
If you take another step, I'll shoot.
もう一歩動いてみろ。そうすれば撃つぞ。

[2-4-1例外1]and の後の平叙節が現在時制のことがあり、そのほうが強い脅しになる。

One move and you are a dead man.
身動き一つすればお前は死ぬぞ。

[2-4-2]名詞句 and 平叙節 の形で /when/after/ -, - と等しく、時間的継起の意味になり、脅かしの意味はない。

Ten days, and no letter came.=
When it was ten days, no letter came.
十日経ったが、手紙は来なかった。

A gentle knock and he was ushered in to meet the manager.=
When he gave a gentle knock, he was ushered in to meet the manager.
優しくノックすると彼は経営者に会うために中に案内された。

A pause and then Inspector spoke more truculently.=
After he took a pause, Inspector spoke more truculently.
しばらく黙ってから警部はさらに攻撃的な口調で話した。

[2-5]平叙文 and /名詞句/副詞句/。that, that's などが省略されている。

You doubt his ability and (that) with reason.
君は彼の能力を疑っているが、無理はない。

He is a fool, and (that's) no mistake.
彼は馬鹿だ。間違いはない。

[3]等位接続詞 or

[3-1]基本的意味用法

[3-1-1]複数の句、節、文を択一的に結ぶ。論理学的に言えば、"exclusive"(排反的) である。それが最も基本的な意味用法である。等位接続詞の原則どおり、複数のそれらは文法的に等価でなければならない。実質的に、疑問文と、可能、許可、義務などの法助動詞を含む文に限られる。

Is it a man or a woman?
それは男性ですか女性ですか。

You can sleep on the coach or in the bed.
長椅子で寝ても、ベッドで寝てもいいです。

[3-1-2]それに対して、"inclusive"(両立を含む)な or もないわけではない。だが、敢えて、両立を選択肢に入れることが多い。

Do you pick up freedom or welfare?(排反的)
自由、福祉のどちらを選びますか。

Do you pick up freedom, welfare, or the both?(両立を選択肢に入れている)
自由、福祉、両方のどれを選びますか。

[3-1-3]否定文において、否定語の後に置かれると両方とも否定する。nor と置き換え可能。

He doesn't have money /or/nor/ power.
彼にはカネも力もない。

[3-2-1]上の基本的意味の他に以下の意味がある。後の項が前の項をより正確に言ったものになる。場合によっては、前の項を間違った表現として訂正または修正することもある。つまり、単純な換言 in other words ではない。

He came home late last night, or (rather) early this morning.
彼は昨夜遅く、というより今朝早く帰宅した。

He is enjoying himself, or at least he appears to be enjoying himself.
彼は楽しんでいる、というより楽しんでいるように見える。

[3-2-1-1]その特殊な形として、肯定文 or /肯定疑問文/否定形疑問文/の形がある。

The man was only joking ― or was he?
その男は冗談を言っていただけだ。いやそうだったかな。

Are they going to advertise or are they not?
彼らは広告を出すだろう。いやそうだろうか。

[3-2-2]/命令文/それに類似のもの/名詞句/平叙文/+or+節、で if - not -, - と等しい。and に対して、否定的条件と等しい。また、and と異なり前の項が平叙文であることもある。

The soldiers said to everyone, "Leave or you will be shot."
The soldiers told everyone to leave or they would be shot.
兵士たちは皆に、立ち去れ、さもないと撃つぞと言った。

[3-3-2-1] or の代わりに otherwise が入ることがある。

He would benefit from a ceasefire. Otherwise, he would be forced to retreat. But he wouldn't listen.
彼は休戦から利益を得ただろう。そうでなければ、彼は撤退を余儀なくされただろう。だが、彼は耳を傾けようとしなかった。

[3-4] nor は前の節または句が否定の意味をもつときに、後の節または句を否定する。後の節または句に否定語をおく必要なない。後に節(主語と動詞)があるときは動詞+主語の倒置が生じる。

In medieval times, most societies were unable to make precise time measurements, nor were they terribly interested in doing so.
中世には、ほとんどの社会は時間を正確に測ることができず、そうすることにあまり興味をもっていなかった。

[4]等位接続詞 but

[4-1]基本的に、前の語句と後の語句が反対、対立することを示す。他の等位接続詞と同様に、文法的に等価なものを繋ぐことができる。

He is an intelligent but lazy man.(形容詞と形容詞を繋ぐ)
彼は頭はいいが怠け者だ。

[4-1-1]but は譲歩とは異なり、広い意味での反対、対立を表す。単に否定に対する肯定を表すことがある。つまり、but は though と置き換え可能とは限らない。

It was not in London but in Paris that he met her first.
彼が彼女と初めて会ったのはロンドンではなくパリだった。

×Though not in London, it was in Paris that he met her first.

[4-1-1-1]上の例文のように not - but - が相関することが多い。but が instead などに置き換わることはある。

There was a backlash against that policy not from the right-wing, which you might expect, instead from the left-wing of the congress.
予想に反してその政策には議会の右翼からではなく左翼から反発があった。

[4-2]強意のみの but があり、これは間投詞である。

"She's won (the) first prize." "But that's wonderful."
「彼女は一等賞を取った」「いやあ、それはすばらしい」

ちなみに、一等賞には慣用的にtheを付けないのが普通。

Everything but everything was permanently prohibited.
すべてが…すべてが永遠に禁じられた。

[4-3] not /only/just/merely/simply/ A /but (also) B/B as well/B too/ そのような variation がある。

[5]等位接続詞 for

[5]直前の文、節が成立する理由を説明する節を導く。格式体であり、話し言葉ではめったに用いられない。
It may rain, for the barometer is falling.
雨が降るかもしれない。何故なら気圧計が下がっているから。

[5-1] becauseとの違い

for は等位接続詞だから、for節は後続しなければならない。because節と主節が原因・理由を直接的に述べるのに対して、for節はまず、前言があり、その根拠を付加的に述べる。

〇He must be ill, for he looks pale.
×For he looks pale, he must be ill.
彼は病気に違いない。顔色が悪いから。
〇Because he is ill, he looks pale.=
〇He looks pale because he is ill. 彼は病気なので、顔色が悪い。

[6]その他の等位接続詞

[6-1]/much/still/even/ less は否定節の後において後続する節がより否定的であることを示し、let alone, not to speak of, to say nothing of, not to mention は肯定文または否定文の後において、より肯定的または否定的であることを示す。

I've not even read the first chapter, /still less/let alone/ finished the book.
私は第一章さえ読んでいない、その本を読み切っていないのは言うまでもない。

She is fluent in three languages, not to speak of her mother tongue.
彼女は自分の母語はもちろんのこと, 3か国語が流暢だ。

[6-1-1]肯定文の後において、より肯定的であることを示すものとして /much/still/even/ more があったが、現代では使われない。

[6-1-2] to say nothing of の not to speak of, not to mention, much less などにない特徴。to say nothing of は通例「よくないこと」に用いられる。

The garden is a mess, to say nothing of the house.
家は言うまでもなく, 庭もひどいものだった。

It was a complete waste of time, to say nothing of the expense.
それは完全な時間の浪費だった. さらにその費用も大きかった。

[6-1-3] not to mention の to say nothing of, not to speak of, much less などにない特徴。他が、等位接続詞であり、文法的に等価なものが来うるのに対して、not to mention の後には名詞句しか来ない。

The weather here is gorgeous, not to mention the wonderful food.
ここの気候は素晴らしい。素晴らしい食べ物は言うまでもない。

[6-2] so

基本的に前文または節の結論を導く。

She likes lobster a lot, but it is expensive, so she seldom eats it.
彼女はロブスターがとても好きだが、高いので、めったに食べない。

[6-2-1]前に and を置くことも可能。このときは so は接続副詞になる。

Lobster is expensive, and so she seldom eats it.
ロブスターは高いので、彼女はめったに食べない。

[6-2-2]目的を表す so that において that が省略されることがある。このとき so は接続副詞になる。

Check the list carefully so there will be no mistakes.
間違いのないように入念にリストを確認しなさい。

[7]相関接続詞

[7]副詞と接続詞が相関するもの。以下がある。接続詞は等位接続詞であり、A, B は文法的に等価なものでなければならない。それぞれ以下の意味を強調する。

both A and B:A, B をともに肯定する
either A or B:A, B から択一する
neither A nor B:A, B をともに否定する

He smokes both cigars and cigarettes.(名詞句と名詞句)
彼は葉巻も煙草も吸う。

He both drinks and smokes.(動詞句と動詞句)
彼は酒もタバコもやる。

He smokes either cigars or cigarettes.(名詞句と名詞句)
彼は葉巻か煙草を吸う。

He either drinks or smokes.(動詞句と動詞句)
彼は酒かタバコかどちらかをやる。

He smokes neither cigars nor cigarettes.(名詞句と名詞句)
彼は葉巻も煙草も吸わない。

He neither drinks nor smokes.(動詞句と動詞句)
彼は酒もタバコもやらない。

She can both speak and write Japanese.(動詞句と動詞句)
彼女は日本語を話すことも書くこともできる。

You can contact us either by letter or by phone.(副詞句と副詞句)
手紙か電話で私たちに連絡してください。

[7-1] nor の後に節がくるとき主語と動詞が倒置を起こす。

He neither has long hair nor wear jeans.=
He neither has long hair nor does he wear jeans.
彼は長髪にもしてないしジーンズもはかない。

[8]名詞節を導く従位接続詞 that

[8-1]that節の文中での機能

①主語になる。通常、形式主語 it が代わりをし、that 節は文末に移動する。その場合も含めて通常、that は省略されない。
②他動詞の目的語になる。
(a)SVO文型のOになる。that は省略されることが多い。
(b)旧来のSVOC文型のO、新しい文法では他動詞の目的語としての小節の主語になる。義務的に形式主語 it が代わりをし、that節は文末に移動する。that は省略されない。
③前置詞の目的語になる。ただし、前置詞としては (1) except, save などの除外の前置詞、(2)than、(3)in that節における in に限られる。(3)を除いて that は省略されうる。
④主格補語になる。that は省略されることがある。
⑤前の名詞句と同格になる。that は省略されることがある。

It is obvious that he is honest.①
彼が真実を語っていることは明らかだ。

I know (that) you are innocent.②
君が無罪だということを私は知っている。

I trust (that) I make it clear that no hand but mine ever touch this plate.(一番目の that は②(a)、二番目の that は②(b)。このようにthat節の中に that節を埋め込むことは可能である)
私の手以外はこの皿に触れていないとうことを私は明らかにしたと信じています。

I think it a pity that you couldn't come.②(b)
あなたが来れなかったのは残念です。

I think it strange that she didn't say anything.②(b)
彼女が何も言わなかったのは私は変だと思う。

I know nothing except that he was found dead.③
彼が見つかったときには死んでいたということ以外に私は何も知りません。

[8-2]thatの省略について
以下の場合を除いて、that は省略されうる。

①主語になるthat節の that は、形式主語 it をとっているものを含めて省略できない。
②旧来のSVOC文型のO、新しい文法では他動詞の目的語としての小節の主語になる that節は、義務的に形式主語 it が代わりをし、that節は文末に移動し、that は省略されない。 ③広義の命令表現の仮定法現在の節を導くthatは省略できない。
④that節が等位接続詞で結ばれる場合の二番目以降のthatは省略できない。

それらに対して、⑤は省略しなければならない。

⑤I wish 仮定法過去、過去完了においては省略しなければならない。ただし、would that 仮定法のthatは省略できる。

That he is honest is obvious.①=
It is obvious that John is honest.①
彼が正直なことは明らかだ。

The prosecution made it clear that the politician had raped one of his secretaries.②
検察はその政治家が秘書の一人をレープしたことを明らかにした。

I demand that he go there.③
私は彼がそこへ行くことを要求する。

He said (that) his father had gone out, but that his mother was at home.④
父は外出しましたが、母は家に居ます、と彼は言った。

I wish I had been born there.⑤
あそこで生まれていたらなあ。

Would (that) I had never been there!⑤
あんなところに行かなければよかった。

[8-3]that節が前置詞の目的語になることがある。ただし、前置詞としては、(1) except, save などの除外の前置詞、(2)than、(3)in that節における in に限られる。他の場合は前置詞が省略されてしまうのである。例えば、

I have no doubt /of/about/ his honesty.
彼の正直を少しも疑わない。

のように doubt の後にthat節以外の名詞句が来れば、/of/about/ は省略されないが、

I have no doubt that he is honest.
彼の正直を少しも疑わない。

のようにthat節が来ると、前置詞は省略される。

[8-3-1] except, but, save, besides, beyond…などの除外を表す前置詞の後でthat節、to不定詞、原型不定詞が来ることがある。

We had no choice but to submit.(to不定詞)
わたしたちは降参するしかなかった。

I had no choice but to keep silent.(to不定詞)
黙っているしかなかった。

She did nothing but/except cry.(原型不定詞)
彼女は泣いてばかりいた。

I cannot but admire his courage.(原型不定詞)
彼の勇気を称賛せずにはいられない。

He cannot help smiling at her childlike frankness.
= He cannot help but smile -.(原型不定詞)
= He cannot but smile -.(原型不定詞)
彼は彼女の子供のような率直さにほほえまないわけにいかなかった。

Everything was OK except that the wind was blowing hard.(that節)
風邪が強く吹いていたことを除いて、すべて良好だった。

I know nothing except (that) he was found dead.
彼は見つかったとき死んでいたということ以外に私は何も知りません。

They found out nothing more save that she had borne a child.
彼女が子供を産んだということ以外に何も分からなかった。

[8-3-2]than that -

I desire nothing more than that you should come.(主観的感情的判断の should )
= I desire nothing more than for you to come.
あなたが来てくれることしか望んでいません。

[8-3-3]「~という点で」という意味での in that -

Some laws do more harm than good in that they make progress impossible.
進歩を不可能にするという点で、いくつかの法律は益より害のほうが多い。

[8-4]that節が補語になる場合。thatは省略されることがある。主節として、it is, the fact is, the question is, the point is, the trouble is, the reason why - is, all I know is など、それ自体は内容をもたず、that 節に内容を託し、聞き手の注意をthat節に集中させる機能をするものが来ることが多い。

The fact is (that) nothing was done about the matter.
実は、その問題について何もなされていない。

The trouble is (that) his salary is too small.
困ったことは彼の給料が低すぎることです。

It is just that he doesn't have a great deal of imagination.
彼には想像力があまりない。それだけのことだ。

[8-4-1] It is not that節 の形でthat節の内容が文否定であることを示す。これは文否定であることを明確に示したい場合に用いられる。論理学、文法書でよく出てくる。

It is not that all of them are violent.
彼らのすべてが暴力的であるわけではない。

[8-4-2]繰り返すが、that節が補語になる場合、thatは省略できる。その場合で主語+be動詞が文副詞としても機能している場合は、コンマを付けることが多い。

The truth is, I have never seen you before.
実は私はあなたに会ったこともないです。

[8-4-3] The reason (why)節 is に続く接続詞は普通は that である。話し言葉では because も可能である。

The reason (why) I'm late is /that/because/ I missed the bus.
遅刻した理由はバスに乗り遅れた/こと/から/です。

[8-5] 前の名詞句と that 節が同格の場合。間に前置詞は入れない。that は省略できる。

The fact (that) I can't see you is the hardest.
あなたに会えないことが一番辛い。

[8-6]that節の中にthat節を埋め込むことは無限に可能である。

She tells me that she told me that she would stay home today.
彼女は今日は家に居ると私に言ったと言う。

It seemed to me that it was important that there should be no monopoly of atomic bombs, which would turn one nation into a menace and turn it loose on the world as Nazi Germany developed. But those days I overlooked the menace of nuclear race and war.
原子爆弾の独占がないことが重要であるように私には見えた。ナチスドイツが展開したように、一つの国家が脅威となり世界に解き放たれるだろうから。だが、その頃、核兵器の軍拡競争と核戦争の脅威を私は見落としていた。

[8-7]/God/Heaven/ knows that ...と/God/Heaven/ knows wh- ...の違い。前者は「神も知る(真実だ)」、後者は「神のみぞ知る(不思議だ)」。コンマが入ることが多い。これも文副詞として機能しているからである。

Heaven knows, they were complicated enough before.
神もご存じのとおり、それらは以前から込み入っていた。

How you came to know it, Heaven only knows!
君がどうしてそれを知るようになったか、神のみぞ知る。

[9]名詞節を導く従位接続詞 whether, if

[9-1] if が不可で whether のみ用いられる場合

(w1)wh節が文頭に来て(多くの場合は主語で)、形式主語目的語(多くの場合は形式主語) it が用いられない場合
(w2)wh節が主格補語の場合
(w3)接続詞の直後に or not が来る場合
(w4)wh節が前置詞の目的語である場合
(w5)wh節が同格節である場合
(w6)wh節がwh+to不定詞である場合

結局、ifを用いてよいのは、

(wi1)wh節が動詞の目的語であり、or notがないかifの直後に置かれない場合
(wi2)wh節が本来文頭に来るが、形式主語目的語 it が用いられて、wh節が後置され、 or not がないかifの直後に置かれない場合

である。

Whether it will work is not certain.(w1)
It is not certain /if/whether/ it will work.(wi2)
それが機能するか確かでない。

We will soon find out /if/whether/ it will work.(wi1)
Whether it will work we will soon find out.(w1)
それが機能するかすぐに分かるだろう。

It is questionable /if/whether/ the report is true.(wi2)
その報告が本当かは疑わしい。

There remains the question whether she knew the secret.(w5)
彼女がその秘密を知っていたかという疑問が残る。

I don't know whether or not she is married.(w3)
I don't know /whether/if/ she is married or not.(wi1)
彼女が結婚しているか私は知らない。

The president had to decide whether (or not) to use atomic bombs.(w6)
大統領は原子爆弾を使用するかどうか決めなければならなかった。

[9-2] that を用いる場合、whether, if を用いる場合。

① know, believe, certain, sure などの疑問の余地を残さない動詞、形容詞を含む肯定文ではthatを用いる。
② askなどの疑問しか表さない動詞、形容詞を含む肯定文では whether, if を用いる。
③疑問文、否定文、doubt などではどちらも使えるが、で意味が異なる。

Do you know whether the plane has landed?(③話し手も着陸したかどうかを知らない)
飛行機が着陸したかどうかをあなたは知っていますか。

Do you know that the plane has landed?(③話し手は着陸したことを知っている)
飛行機が着陸したことをあなたは知っていますか。

I doubt that you can do it?③
君はそれをできないと思う。

I doubt whether you can do it.③
君がそれをできるか分からない。

[10]その他の名詞節を導く従位接続詞

[10-1]lest。格式体である。

[10-1-1]名詞節ではなく副詞節を導くことがある。だが、ここで説明する。「~しないように」という否定の目的を表す。lest節の中は英では - should - 米では仮定法現在

The animals must be destroyed lest the disease (英should) spread.
その病気が蔓延しないように、それらの動物は殺さなければならない。

[10-1-1-1]格式体であり、普通は /so that - cannot - /in case (that) 直接法/などを用いる。

The animals must be destroyed in case that the disease spreads.

in (case) that - において 英で should が用いられることはあるが、/will/can/may/などの他の助動詞が用いられることは英米でない。

[10-1-2]これは名詞節を導く。afraid, fearful, fear, worryなどに続き、懸念を表す。雅語で今日では that が用いられる。

She worried /that/lest/ he would tell someone what had happened.
起こったことを彼が誰かに言わないか、彼女は心配した。

[10-2]/but that/but what/

[10-2-1]疑いを意味する deny, doubt, question, wonder などを含む否定的文で、疑いがないことを表す。今日ではthatが用いられる。

There was no doubt /that/but that/ the poor girl had committed suicide.
その哀れな少女が自殺したことに疑いの余地はなかった。

[10-2-2] 疑いを表す主節に対して、but that の後の節を否定して、二重否定にする。

It was impossible but (that) he should notice it.
彼がそれに気づかなかったなどありえない。

Who knows but that he may be right.
彼は正しくないなんて誰に言えるのか(正しいかもしれない)。

[11]副詞節を導く従位接続詞総論

[11-1]従位節の主語+be動詞が省略される場合。時の接続詞、譲歩の接続詞、条件の接続詞において。be動詞がないときは動詞を現在分詞に変える。

He doesn't speak until (he is) spoken to.
彼は話しかけられるまでは口をきかない。

He got malaria while (he was) traveling in Africa.
彼はアフリカを旅行中にマラリアにかかった。

When writing English (= When he writes English), he often consults the dictionary.
彼は英語を書くときよく辞書を引く。

Though doing his best (= Though he did his best), he failed.
彼は最善を尽くしたが失敗した。

Though (she was) sick, she went to school.
彼女は病気だったが学校に行った。

It is possible, (even) if (it is) difficult.
それは難しいにせよ可能だ。

Nature, it was claimed, rewarded merit with wealth while penalizing indolence (= while it penalized indolence).
自然は美点を富で報励し、怠惰を罰する、と主張された。

[12]副詞節を導く時間の接続詞

[12-1]時間を表す副詞節の中では未来の事柄であっても現在時制を用いる。

When the movie is over, I'm going straight home.
映画が終わったら、私はまっすぐ家に帰ります。

[12-2] and then に等しい when。これは前の節全体を先行詞とする関係副詞ととらえられている。when の前にコンマが入ることが多い。

She was doing the dishes, when suddenly he came in.
彼女は皿洗いをしていた。そのとき突然、彼が入って来た。

[12-3] /if/as/ and whenの意味。whenより実現の見込みが少ない。

I'll do it if and when I like.
その気になったらするよ。

[12-4] while

[12-4-1]「~する間に」という意味と、「~に対して」という対比の意味がある。
[12-4-2]対比の意味では、while節を主節の前に置くのが一般的で、後に置くのは稀である。

/While I like/While liking/ the shape of the bag, I don't like its color.

そのバッグの形は気に入っているのだが色が好きでない。

[12-5] unless and until 両方の意味を併せ持つ。

Unless and until I receive a full apology, I shall not forgive him.
十分な謝罪をするまで私は彼を許さない。

[12-6]主節が完了時制以外で since が使われる場合。

①主節の動詞が状態動詞である、主節が進行形であるなど時間的継続を表すとき
②It /is/was/ - since - の慣用句で
③完了形がない can, could, have to のような助動詞で。この場合、通常 since の前に ever が付く。

Things are different since you've gone.①
君がいなくなってから事態は変わった。

I'm feeling much better since I had an operation.①
手術をしてから気分はずっといい。

It /is/has been/ ten years since they were last here.②
彼らがこの前ここに来てから10年になる。

(Ever) since my teeth were pulled out I can't eat anything solid.③
私は歯を抜いてから堅いものが食べられない。

[12-7] onceの意味,用法。once節の中は過去形不可。意味は①「一度~すると」②as soon as ③ whenever

Once you /begin/have begun/×began/, you must continue.①
いったん始めたらやめてはいけません。

You'll like the place once you get settled.②
住みついたらすぐその土地が好きになりますよ。

Once a field of interest is developed, there is always something nearby to excite one's curiosity.③
いったん興味のある分野ができれば,興味をかき立てる事柄はいつも近くにありますよ。

[12-8] /now (that) -/now -, so -/ は「今や~なのだから」と現在の状況を原因理由として挙げる。

Colonialism is wearing thin as what accounts for the region's ills now that half a century or more has passed since the colonial powers departed the scene.
旧宗主国が撤退してから今や半世紀以上が経った以上、植民地主義はその地域の病弊を説明するものとしては説得力がない。

[12-9]他品詞由来の時間を表す接続詞は多い。

①時間を表す名詞句から接続詞に変化したもの。以下の(that)は関係副詞ともとらえられる。

every time, any time, each time, (the) next time, the /first/last/ time, the /instant/moment/minute (that)

だが、上記に限らず、比較的自由に接続詞を作れる。

My very first time I had to use a gun, I closed my eyes because it was bigger than me and a horrible thing for me. Then I looked around, and there were a couple of Soviet soldiers there. Then they said, "Don't worry about it, little girl. We'll take care of you."
初めて銃を使わなければならないまさにそのとき、それは私の体より大きく私にとって恐ろしいものだったので目を閉じた。それからあたりを見回すと、二人のソビエト軍兵士がいた。それから彼らは言った。「そんなこと気にしなくていいよ。お嬢ちゃん。面倒見てあげるよ。」

Next time you're here, let's have lunch together.
今度君がここに来たら、いっしょに昼ご飯を食べよう。

The last time we played chess, I beat him.
この前、彼とチェスをしたとき、私が勝った。

Every time I phoned him, he was out.
私が電話をするといつも、彼は留守だった。

Come and see me any time you want to.
いつでも好きなときに遊びに来てください。

②副詞由来

/immediately/directly/ (that)

③比較表現由来

as soon as, no sooner - than, /hardly/scarcely - /when/before/

[13]場所を表す副詞節を導く接続詞

[13-1] where

Where there's a will, there's a way.
意志のあるところには道がある。

Where there are reeds, there is water.
葦のあるところには水がある(火のない所に煙は立たぬ)。

[14]条件を表す副詞節を導く接続詞

[14] if, supposed that, etc.の用法は仮定法の章で述べる。

[15]譲歩を表す副詞節を導く接続詞

[15-1]/though/although/が最も一般的な譲歩を表す接続詞である。though には従属接続詞としての用法と接続副詞としての用法の二通りがある。although には従属接続詞としての用法しかない。

/Though/Although/ (it is) cold, it is a fine day for soccer.(従属接続詞)=
It is cold. It is a fine day for soccer, though.(接続副詞)
寒いけれど, サッカーには上々の天気だ。

[15-2] if が単独で譲歩を表すことがある。単独でも、even /if/though/ の意味をもちえる。

a very pleasant if talkative boy
おしゃべり好きだが大変好感の持てる少年

If he is young, he is learned.
彼は若いが学識がある。

[15-2-1] A if not B「BでないにせよA」

He spoke ungraciously, if not rudely. 無礼とまでいかないまでも彼は不作法に話した。
This change will affect thousands, if not millions, of ordinary people.
この変更は何百万とは言わないまでも何千人もの普通の人々に影響を与えるだろう。

[15-2-1-1]だが、if not には以下のような一般的な仮定の意味もある。

Do you want that cake? If not, I'll have it.
そのケーキ欲しいか? 欲しくないなら私が食べよう。

[15-3] whether (-) or not (-) で譲歩を表すこともできる。

You'll have to pay, /whether you want to or not/whether or not you want to/.
君は払いたくなくても払わなければならないだろう。

[15-3-1] 疑問詞を用いた譲歩を表す方法として、/疑問詞ever/No matter 疑問詞/ - がある。疑問詞の章で述べる。

[15-4]無冠詞名詞/形容詞/副詞/動詞/+/as/though/+主語+助動詞

Change your mind as you will, you will gain no additional support.
決心を変えても君はこれ以上の支持を得られないだろう。

[15-4-1]名詞が前に置かれるとき、無冠詞になる。

Genius though she was, she was unassuming.
彼女は天才だったがでしゃばらなかった。

[15-4-2]動詞が前に置かれるとき、助動詞が残る。本動詞のみのときは do が出現する。

Fail though I did, I would not abandon my goal.
私は失敗したが目的を失わなかった。

[15-4-3]米では先頭にさらに as が加わることがある。

Much as I admire him as a writer, I do not like him as a person.(英米)=
As much as I admire him as a writer, I do not like him as a person.(米)
彼のことは作家としては大いに敬服するが, 1人の人間としては好きではない。

[15-4-4]補語+that+主語+be動詞 の形もある。米では補語になるのは名詞のみ。英では形容詞も可。

Fool that he was, he managed to evade his pursuers.
彼は馬鹿だがなんとか追跡者をまくことができた。

[15-5] even if と even though

[15-5-1]even if は仮定した上での譲歩を表し、「たとえ~でも」を意味し、仮定法も直接法も使える。仮定法を使えば if 節の内容は現実でない。直接法を使えば現実かどうかは不明。even though は譲歩のみで、直接法のみ、現実である。

Even if we were experienced, we could not do this job.(仮定法を用いているので経験はない)
たとえ私たちに経験があっても、そのような仕事はできません。

Even if we are experienced, we cannot do this job.(直接法を用いているので経験があるかどうかは不明)
私たちに経験があっても、そのような仕事はできません。

Even though you are my friend, I refuse to help you.(友達であることは事実)
友達とはいえ、協力はできない。

[16]原因・理由を表す接続詞

[16-1] because の as, since などにない文法上の特徴

①because節は強調構文の強調部分になれるが、他はなれない。
②because節は主語の /- reason -/it/that/this/ に対する主格補語になれる。ただし 主語が reason を含む場合はthat節のほうが普通。主語が/it/that/this/の場合は because節
③新情報も旧情報も自明な情報も原因・理由として挙げられる。最も一般的。

It is because he helped me that I am prepared to help him.①=
The reason (why) I am prepared to help him is /that/because/ he helped me.②
私が彼を助けようとしているのは彼が私を助けてくれたからだ。

He said, "I don't regret having done it. It is not because I am without feeling for them but because there would have been much heavier casualties if I hadn't done it.
彼は言った。「私はそうしたことを後悔していない。それは私に彼らに対する同情がなかったからではなく、私がそうしなければさらに多くの死傷者が出たであろうから」

[16-2]
since, seeing that節 は旧情報を理由として挙げる。

Seeing that the ground is wet, it must have rained during the night.
地面が濡れているところを見ると、夜、雨が降ったに違いない。

[16-3] as は自明な情報を理由として挙げる。as節は通常、主節の前に置く。

As it was raining, I stayed in.
雨が降っていたので私は屋内にいた。

[16-4] in case - が理由を表すとすれば、条件または目的に理由を含意する。

Take your umbrella in case it rains.
雨が降るかもしれないので、傘を持って行きなさい。

[16-5] now (that) - は今という時の理由を挙げる。

Now (that) I've got my own car I don't get as much exercise as I used to.
今や自分の車があるので、私は以前のように運動をしない。

[16-6]付帯状況が理由を表すとすれば、時とともに理由を表す。

With the exams coming next week, I have no time for a social life.
試験が来週に迫っているので、私は人づきあいをしている暇がない。

[17]目的、結果を表す接続詞 so that, in order that

[17-1-1]主節の主語と従位節の主語が同一のときは、so that節より、(/in order/so as) to不定詞を用いるのが普通である。

I left early to catch up the train.
私はその列車に乗るために早めに出た。

[17-1-2]主節の主語と不定詞の主語が異なるときは、for - で主語を示すことができ、これも so that節 よりは普通である。

I've sent off my coat for it to be cleaned.
私はクリーニングのためにコートを出した。

[17-2]目的を表すのに/so that節/in order that/節を用いるのは格式体である。節の中では助動詞を用いることが多い。節の中で用いる助動詞として、比較的格式体で may, shall、比較的略式体で will, can がある。時制の一致で、might, should, would, could になる。助動詞が省略されることがあるとともに、so と that のいずれかが省略されることがある。

She bought the book /so that/in order that/ she might learn English.(比較的格式体)
She bought the book /so that/in order that/ she could learn English.(比較的略式体)
彼女は英語を勉強するためにその本を買った。

Please turn off the lights so (that) I can sleep.
私が眠れるように明かりを消してください。

[17-3]「~しないように」という否定の目的を表す方法。

①/so as/in order/ not to不定詞
②/so that/in order that/ ... /would/should/might/ not ...
for fear that ... /might/should/would/ ...
古くは否定の目的を表すのに仮定法が用いられた。②の /would/should/might/は仮定法代用形である。だから、時制の一致を受けない。
③lest ... (should) ...
これは雅語である。この should も英で仮定法代用形。現代でも米では should を使わず仮定法現在を用いる。

They came early so that they wouldn't miss the overture.
彼らは序曲を聞き逃さないように早く来た。

We didn't move for fear (that) we might wake the baby.
私たちは赤ん坊を起こさないように身動きしなかった。

I hid the letter lest he (should) see it.
彼に見られないように私はその手紙を隠した。

[17-4] so that で結果を表す方法。主文の後に置いて前にコンマを打ち、直接法を用いる。略式体ではthatを省略することがある。

He held up the candle, so that the light fell strongly on his visitor.
彼は蝋燭を掲げた。するとその光が強く訪問客を照らした。

I took no notice of him, so he flew into a rage.
私は彼に目もくれなかった。すると彼はかんかんに怒った。

[17-4-1]結局、目的を表す so that と結果を表す so that の違いは以下にある。

①後者は助動詞をとらない。
②後者は前にコンマを置く。
③後者は従位節の前にまわせない。
④後者は強調構文の強調部分になれない。

So that she could learn English, she bought the book.(目的)③
It was so that she could learn English that she bought the book.(目的)④
英語を勉強するために彼女はその本を買った。

[18]程度と結果を表す相関接続詞 /so/such/ - that -

[18-1]so は形容詞、副詞を修飾し、such は名詞句(可算名詞単数形も複数形も不可算名詞も可能)を修飾するのが普通である。so+形容詞+a+可算名詞単数形の形もあるが、これは可算名詞単数形についてのみ可能であり、それより、such+a+形容詞+名詞句 のほうが普通である。

We have cried so much that we can no longer cry.
私たちはもうこれ以上泣けないほど泣いてきた。→私たちは泣き過ぎて涙も枯れ果てた。

[18-2]否定文において程度の意味が明確になる。

He is not such a fool that he cannot understand this.
彼はこれが理解できないほどの馬鹿ではない。

No one is so poor that he cannot afford to be neat.
小奇麗にする余裕のないほどの貧乏人はいない。

[18-3] 18-1 は基本形であって、以下のような形もある。

[18-3-1]主節が受動態のとき、動詞(過去分詞)の前に so が来て、動詞の程度・様態を表すことがある。

The bridge is so made that it open in the middle.
その橋は中央が開くように作られている。

[18-3-2]名詞句が省略された such that - の形も可能である。このときは主節の主語の程度を単純に叙述する。such の前に","を置くことがある。

My anger was such that I lost control of myself.
私の怒りはそうとうなもので私は自制心を失った。

My income isn't such that I can buy the car.
私の収入はその車が買えるほどではない。

The damage was such that it would cost thousands to repair.
損害はそうとうなもので修理に何千ポンドもかかった。

[18-3-3]主節において、/so/such/ ~ が文頭に来て、SV→VSの倒置が生じることがある。主語が代名詞のときは倒置は生じない。文頭に否定語が来ると主語が代名詞でも倒置が生じる。

The sea was so rough that the ship /couldn't/was not able to/ enter harbor.→
So rough was the sea that ...
海が非常に荒れていたので船は入港できなかった。

Such was his reputation in the city that no one ever questioned his judgment.
彼のその市における評判は大変なもので、誰も彼の判断を疑わなかった。

Such a fool he is that he cannot understand this.(主節の主語が代名詞)
彼は馬鹿だからこれが理解できない。

Not such a fool is he that he cannot understand this.(否定語が文頭にある)
これが理解できないほど彼は馬鹿でない。

[18-3-4]相関する節としては、that節だけでなく、as if節なども可能である。

It was such an extreme situation, rather as if one had died for a moment, and then returned to life.
それは極限の状況であり、むしろ少しの間死んでそれから生き返ると言ってもよいぐらいの状況だった。

[18-4]不定詞で書き換えられる。

She is so poor as to be unable to afford to be neat.
彼女は非常に貧乏なので奇麗にする余裕がない。

[19]様態の副詞節を導く as, like, as if, as though

[19-1]as, like, as if, as though に後続するものは以下のとおり。

/as/like/ 節(直接法)、名詞句
as /if/though/ 節(直接法)、節(仮定法)、前置詞句、to不定詞、分詞

名詞句が後続するとき、as, like は前置詞である。
as /if/though/ において節以外が後続するときは主語+動詞が省略されたと考えられる。as /if/though/の後の節では、現実にありえることを表すときは直接法が用いられ、非現実を表すときは仮定法が用いられる

Do it (just) as I tell you.
私の言う通りにしなさい。

You don't know him like I do.
あなたは私が知っているように彼のことを知らない。

Don't talk to me like you talk to a child.
子供に話しかけるように私に話しかけないでくれ。

Stalin didn't walk about like he usually did.
スターリンはいつもするように歩き回らなかった。

It looks /like/as if/as though/ it is going to rain.
雨が降りそうだ。

You look as though you had seen a ghost.(仮定法過去完了)
君はまるで幽霊を見たかのような顔をしている。

The cat had disappeared as if (it had disappeared) by magic.(仮定法過去完了)
魔法によるかのように猫は姿を消していた。

He opened his mouth as if (he wanted) to speak.(直接法)
彼は話そうとするかのように口を開いた。

Everything was as if (it had) grown together with the earth.(仮定法過去完了)
すべてのものはまるで大地と一緒に育ったかのようだった。

[19-2]仮定法過去においては主節の動詞に対して、時制の一致を生じても生じなくてもよく、仮定法過去完了においては時制の一致を生じない。普通は時制の一致を生じず、以下のようになる。

He /speaks/spoke/will speak/ as if he were a scholar.
彼は学者であるかのように/話す/話した/話すだろう/。

ただし、上は文全体の発話の時点でも学者であるかのように話す場合である。彼がかつて学者であったかのように話すなら。以下のようになる。

He /speaks/spoke/will speak/ as if he had been a scholar.
彼は学者であったかのように/話す/話した/話すだろう/。


He /talks/talked/will talk/ as if he had been abroad.(完了形で経験を表している)
彼は外国に行ったことがあるかのように/語る/語った/語るだろう/。

[19-3]/as/like/+名詞句は可能。ただし、名詞句が続く場合、as を単独で用いるのは雅語であり、一般には like が用いられる。それに対して、as+節は雅語でない。このように節が続く場合の as は接続詞であることも関係詞であることもある。

As was explained earlier, history does not always repeat.(後続の節を先行詞とする関係詞)
前述のとおり、歴史は繰り返すとは限らない。

His newest movie was banned in Russia, as were his other movies.(接続詞、主語と動詞の倒置が生じている)
他の彼の映画と同様に彼の最新作はロシアで禁止された。

[19-4]as, likeは前からjust, exactlyによって修飾されえる。

Do it (just) as I tell you.
私の言う通りにしなさい。

[19-5] 句+as+前置詞+名詞句。句+前置詞+名詞句でも成り立つところに as が挿入されたもの。具体的には as+of+名詞句「~のもののような」、as+with+名詞句「~によるかのように」、as+by+名詞句「~によるかのように」などがある。

There was a ring of steel in his voice.→
There was a ring as of steel in his voice.
彼の声には鋼鉄のような響きがあった。

I heard the sound of a large animal moving about.→
I heard the sound as of a large animal moving about.
大きな動物が動き回っているような音が聞こえた。

Her body shook with a chill.→
Her body shook as with a chill.
彼女の体がまるで寒さによるかのように震えた。

The girl clung to him by instinct.→
The girl clung to him as by instinct.
彼女はまるで本能によるかのように彼にしがみついた。

[19-6]従位節の中で仮定法を使えるのは、as /if/though/だけであり、/as/like/では使えない。

①He talks as if he knew everything about the field.≒
②He talks like he knows everything about the field.
彼はその分野についてなんでも知っているかのように話す。

①では話し手は彼がその分野についてなんでも知っているとは思っていない。②では話し手にとってそのことが不明。

[19-7]as節で主語が長い場合、動詞+主語の倒置が起こることがある。

He looked forward, as do we all, with great hope and confidence to Monday's debate.
彼は、私たち皆と同様に、大きな希望と自信をもって月曜日の討論を楽しみにして待っていた。

He was a Catholic, as were most of his friends.
友人のほどんとど同様に彼はカトリック教徒だった。

[19-8]As ..., so ...の意味。①様態「~のように」②比例「~につれて」。so の後で倒置が生じることがある。強調のために as の前に just を置くことがある。

As the wind blew harder, so did the trees tremble more.=
The harder the wind blew, the more the trees trembled.
風が強く吹くにつれさらに木は大きく揺れた。(②、倒置あり)

Just as geologists expect that tectonic movements will result in earthquakes and volcanic erptions, so might we expect that drastic social movements will result in bloody outbursts of violence.(①、倒置あり)
地質学者が地殻変動が地震や火山の噴火に帰結すると予想するように、社会の激烈な変動が血なまぐさい暴力の勃発に帰結すると思われるかもしれない。

[19-9] than that+名詞節(直接法)であり、/than if/as ... as if/+副詞節(直接法または仮定法)である。

I desire nothing more than that you should come.(主観的感情的判断の should )
あなたが来てくれることより望ましいことはありません。

I am much happier than if I were rich.(仮定法過去)
私は金持ちである場合よりずっと幸せだ。

I remember the whole thing as vividly as if I'd seen it yesterday.(仮定法過去完了)
私はまるで昨日見たかのようにありありとすべてを覚えている。

[19-10] as it were と as it is の違い。前者は「いわば」だが、古風で現代では so to speak が用いられる。後者は「実際はこうだから」

A human brain is, as it were, a living computer.
人間の頭脳はいわば生きたコンピューターだ。

I would have liked to take a rest if all the others had agreed. As it was, we kept walking.
もし他の人が賛成していたら、私は一休みしたいところだった。だが、そうではなかったので、私たちは歩き続けた。

[19-11]as well as
「同様に」「同じぐらい上手に」という意味では接続詞である。 /not only - but also -/- in addition to -/と等しい追加の意味では besides と同様前置詞であり、動詞は動名詞化する。ただし、共通の助動詞があるときは動詞は動名詞化しない。
You helped him as well as I (did).(接続詞)
私が助けたと同様に君は彼を助けた。

You helped him as well as (you helped) me.(接続詞)
君は私を助けたと同様に彼を助けた。

She doesn't play tennis as well as she used to.(接続詞)
彼女は昔ほどテニスがうまくない。

He spent all his money as well as wasting his time.(前置詞、動名詞になる)
彼は時間を浪費しただけでなくカネもすべて使ってしまった。

She can cook as well as sew.(前置詞、共通の助動詞がある)
彼女は縫物だけでなく料理もできる。

We are repairing the roof as well as painting the walls.(前置詞、共通の助動詞がある)
私たちは壁を塗っているだけでなく屋根の修理もしている。

[19-12]「今、現にしているように」という意味の as+主語+代動詞。前に現在分詞があるとき、代動詞として進行形の意味なら be、現在形の意味なら do が来る。

Sitting at the back as I am, I can't hear a word.
こんなに後ろで座っているので、ひと言も聞こえない。

Wanting a ticket as I do, I will apply for one.
このように切符が欲しいので、一枚申し込もう。

[20]対比を表す接続詞

[20]対比を表す接続詞として while と whereas がある。whereas の方が対比の意味が強い。

Whereas knowledge can be acquired by books, skills must be learned by practice.
知識が書物から得られるのに対して、技術は実践的練習によって習得しなければならない。

[21]主節の内容が成立する範囲を指定する接続詞

[21]主節の内容が成立する範囲を指定する接続詞として、/as/so/ far as, insofar as, in that などがある。

/As/So/ far as I am concerned, that's all right.
私に関する限りでそれでいいです。

I am fortunate in that I have so many friends.
友達が多いという点で私は幸せ者だ。

[22]除外の接続詞


[22]「~ことを除いて」という意味の除外の副詞節を導く接続詞

except (that) -, but (that) -, save that -, excepting (that) -

excluding は分詞または前置詞でしかなく、excluding (that) の用法はない。

I didn't tell him anything except (that) I needed the money. カネが要ることを除いて私は彼に何も言わなかった。

She knew nothing about him save that he was from Dublin.
彼がダブリン出身だということを除いて彼女は彼のことを何も知らなかった。

The copy is perfectly accurate, excepting that the accents are omitted.
そのコピーはアクセントを省いていることを除いて完全に正確だ。
[22-1]but (that) - は古語であり、しかも意味用法に制約がある。but は節の中の not を吸収している。
①否定語の後で=without it being the case that ...、~するときは必ず~する
②if it were not that ...、~ということがなかったら

Justice was never done but (that) someone complained.①
正義がなされると必ず不平を言うものがいた。

She would have fallen but that he caught her.②
彼が捕まえなかったら彼女は倒れていただろう。

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